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Bath with wood vinegar, roses お風呂と木酢液、バラの花
宝石商も人々から怪しまれることがあるが、そもそも怪しい人間がいない職業など、歴史上存在しなかった。だから、恐ろしい人間を避けて通ることはほとんど不可能だった。
幽霊たちもそれを知っていた。生きていた頃、誰も「この人からは距離を置いたほうがいい」と教えてくれる人はいなかった。
あなた達がまだ子供でも、大人でも、いつも距離を置いた方が良い人間に気をつけた方がいいよ、と言ってくれる人が周りにいないことが多いので、また大人も見分けるのが難しいほどのことなのだった。
幽霊達は、小さな傷をふさぐために心をどこかにあずけ置いてそのまま忘れてしまったり、大切な我が子を取られたりした場合が多かった。息苦しさが恋だと思うこともあった。
幽霊達に乳母の夫は暖かい風呂を用意して木酢液とバラ、森の泥を入れた。
幽霊達に好まれるのは薬草ではなくお湯自体だった。素直に湯に浸かるとひとりひとり幽霊たちはノイズののらない水彩画の音、そして湯は渦を巻き泣き声のような音を立て始めた。
そんな中一人の幽霊が、「幽霊でいなければいけないのは嫌だけれど、人間のもろさには耐えられない。」と言った。返事をしてはいけないと二人ともよく分かってはいたが、「あなたはもう人間ではないのなら、心配することないじゃない。」と乳母は言った。
その上、つい乳母も乳母の夫も手を差し伸べそうになったが、ただ「ゆっくりおやすみ」と心の中で言った。朝日が登るまでに手のひらサイズの本が、幽霊達の身体から次々出てきた。
By The Medium Necks
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