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Eyes Pearl Inlays 螺鈿の目


小さな王様には、まだ小さな娘がいた。帝王学を学ばせるか学ばせないか、悩むまもなく、娘は自分が特別だと思い込んでいたので、人の話はじっと聞くべきだと思っていた。それがどんなに馬鹿らしかろうが、それをそのまま出したり、父親である小さな王様のようにどうでも良いなどと言って遮ることは、身を滅ぼしかねないと知っていた。

馬鹿らしい話は時間の無駄だが、父親のように断罪するほとんどの人間は、影でいかにも時間の無駄という秘密を抱えているものということも、娘は知っていた。時には恥を晒すかのように振る舞うが、それは本当の自惚れで、人間は他人の自惚れには不思議と気付いてしまうものだった。


運命は決定づいているのではなく、やはり自由ではないかと思い始めていた。

自分が生まれたのと同じ年に、画家の叔父が保養地に逃げたと、乳母が廊下で噂していたのを聞いたからだ。乳母の夫は薬草に詳しく多くの人を助けたが、乾燥させたキノコを飲みすぎていつも考えが偏っていた。娘は警戒しつつ、乳母に、消えた叔父についてたずねてみようと思った時、乳母の夫がこう言った。


「彼の目は螺鈿のように妙に光っているんだよ。この白目の部分。」

王女は想像しただけでぞっととし、もう叔父のことを考えるのはやめた。

そしてもうひとつ、自由がいつも危険な雰囲気を伴っていると感じてしまうのにも理由があった。

今は天国にいる母が、子供の頃光る水面を見て、あそこで泳ごうと心に決めた。そして誰にも言わずその光を追い川に入ると、そのまま川底の砂は形を変えて深くなり、彼女の体を支えるものは何も無くなったかのようになったと言うのだ。水は重力を持って自分を連れ去ろうとする。そこにふと感じた自由がなんの意味を持つのか。印刷して売るためなら自分には必要ないであろうと感じていたが、その時彼女の体温は下がり、心も冷たくなっていた。




Thank you soooooo much for looking through it!

With LOVE


Sakiyo

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